05
ハンバーグ測量士
五島 鉄平

ハンバーグを求めて1,000店超え! 作業着ランチのハンバーグ測量士

05
ハンバーグ測量士五島 鉄平

ハンバーグを求めて1,000店超え! 作業着ランチのハンバーグ測量士

「1,000店舗以上は確実に回ってますね。2、3年くらいで数えるのだるくなってきて数えてないんですよ」偏食が高じてハンバーグを食べ続け、ついにテレビ出演まで果たしたハンバーグ測量士。webを通じて発信し続け、今年で10年。節目を迎え、そろそろ発信の意欲も薄れてきたそうですが?
エクストボーイ
「ハンバーグ測量士」、「挽肉新聞編集長」、「ハンバーグ会会長」と、いろんな肩書きがあるんですね…
五島さん
五島さん
最近また増えましたね。

「ハンバーグ先生」ってのをこないだテレビに出演の際にいただきました。その時その時で使い分けようと思います。
エクストボーイ
普段はどのようなご活動をされてるんですか?
五島さん
五島さん
普段測量の仕事をしながら、ランチ時に作業着でハンバーグを食べてます。で、食べてきたハンバーグをブログとか「挽肉新聞」っていうハンバーグだけの情報サイトで発信しています。
エクストボーイ
現在のようにハンバーグを食べるようになったきっかけはなんだったんでしょう?
五島さん
五島さん
ハンバーグは美味しくてどこの店も基本的にハズレがないからです。あとは僕があんまり野菜を食べないので。

だから同じくハズレがない料理としてチャーハンに逃げてた時もあったんですけど、ある時チャーハンにレタスとか入ってるお店に何度かぶち当たって、チャーハンは諦めてハンバーグに落ち着きました。
エクストボーイ
そもそもはご自身の偏食がきっかけなんですね。
五島さん
五島さん
そうですね、それで先輩に見つかって、半ば強制的にハンバーグ店をまわるようになりました。ただ、こっちもやられっぱなしではなくて、先輩にはメンチカツを食べさせ続けました。

ハンバーグよりきついものを食べさせたくて。洋食屋でだいたいあるものでダメージを与えられる料理は揚げ物だなと思って。競うように食べさせ合いです。
エクストボーイ
…その活動を発信するようになったきっかけもお聞きしたいです。
五島さん
五島さん
お店を探す時に、当時食べログみたいなサイトが無かったんです。そうなると、まだ行ったことのないお店を探す時に自分の足で探すか、先人のブログを探すかしかなかったんですよ。

で、僕は無理やり食べさせられてる代わりに先輩に店を探させてたんですが、いつも参考にしてたのがある方のブログだったんですよ。だから僕たちもこの人たちみたいに形に残してみようと思って始めたんです。
エクストボーイ
もうどれくらい食べ続けてるんでしょう…?
五島さん
五島さん
ブログ始めて10年ですからね…かれこれもう12年くらいはハンバーグ食べ続けてるんじゃないですかね…。何食とか何店舗ですかってよく聞かれるんですけど、3年目くらいから数えるのだるくなってきて数えてないんですよ。1,000店舗は確実に超えてますね。
エクストボーイ
それだけ食べ続けてると、自分なりのハンバーグに対するこだわりとかも出てきそうですね。
五島さん
五島さん
肉汁がダラダラのハンバーグはあんまり好きではないですね。その肉の量に対してその溢れ方おかしいだろっていうのがたまにあるので…。お店としては、メディアに紹介されるようなキラキラしたところはあんまり行かないです。

むしろ紹介もされないところとか、やってるのか潰れてるのか分からないようなお店を見つけたら、車停めて確認しに行きます。個人的に雰囲気いいなって思うところは大抵汚いお店です(笑)。
エクストボーイ
あんまり「ハンバーグ屋さん」ってイメージでもないですね…?
五島さん
五島さん
ハンバーグ会の若い人で「あのお店行ってきた」って話聞くんですけど、どれもこれも高級なハンバーグなんですよね。いや高級ハンバーグもあっていいんですよ?好きな人が食べればいいんですから。

でも僕は、街中でおじちゃんおばちゃんがやってるような老舗の定食屋・洋食屋とかが好きなんで、そういうハンバーグは畑違いなんです。

だから、おすすめのハンバーグ屋どこですかって聞かれても実は困るんです…小汚いお店のおばちゃんが作るハンバーグが一番好きですから(笑)。
エクストボーイ
ご自分でお作りにもなるんですか?
五島さん
五島さん
これだけ食べてれば美味しいもの作れるんじゃない?ってお店のマスターからも言われたりしたので、実際に家で作ってみたら恐ろしく不味くて。台所も超汚くなって。もう台所には立たないです。

基本、ハンバーグは美味しいものだと思ってるんですが、あの時のやつがダントツで不味かったんじゃないかな。だからお店の人すげぇなって思います。
エクストボーイ
そんなハンバーグ屋さん、というか、洋食屋さんへの思いを教えていただけますか。
五島さん
五島さん
潰れないでほしいですね…本当に。洋食屋さんって原価率悪いんですよ。そばとかパスタと比べると本当にアホみたいにハンバーグの原価率って悪くて。

例えば同じ800円でハンバーグ提供しようと思ったら大変ですよ!デミグラスソースだって時間と材料使って仕込んでるわけですから。

秋口から年末にかけて店仕舞いするところって結構多くて。秋になると毎年恒例のお店生存確認をし始める時期になります。仕事現場の帰りに寄り道しながら…
エクストボーイ
なかなか寂しい恒例行事ですが…。 結構な数閉店するものですか?
五島さん
五島さん
毎年結構無くなります。普段ランチの忙しい時に話しかけたりもしないですから、知らない内に閉店しちゃうんです。美味しかったなと思って次来てみたらもう無い、みたいな。1、2週間後に無いこともザラですね。これまで20、30じゃきかないくらい閉店してます。
エクストボーイ
一方で、新しくオープンするところにも行くんですか?
五島さん
五島さん
もう定食屋という形で新しいところはないですね。もう減るばかり。ご年配の夫婦が2人でカウンターに立ってる中に、お子さんの姿が見えなければ、ああこの代で終わりなんだなぁ…なんて思いますね。継げればいいんですけど。
エクストボーイ
「美味しかったあの味はどうなったの…」なんてこともありますか。
五島さん
五島さん
めちゃくちゃあります。で、別のお店でハンバーグ食べてると、あれ?何か食べたことあるかも?っていうことがあるんですよ。それを作った方が、もう閉店しちゃったお店の出身だったなんてこともたま〜にあります。

あとは、仲良くなったオーナーと、閉店しちゃった美味しいお店の話してたら、閉店したお店のオーナーだった人が今のお店の厨房で働いてるなんてこともありました。「えーっ!このお店より好きでした!」とか言って怒られたりして(笑)。
エクストボーイ
定食屋さんを継ぐ人ってあんまりいないんですね。
五島さん
五島さん
いないですし、新しく洋食屋さんを出そうって人もいないです。新規の洋食屋なんてほとんど見ないですよ。新しくできたとしても、小洒落たカフェとかが多い。

そうなると我々作業着のおっさんはなかなか入りづらくて。大変なんですよ。まずは一緒に行く先輩を説得しますから。覚悟決めよって。めっちゃ見られますから。
エクストボーイ
そんなに気になりますかね…? 普通のランチ客のような気もしますが。
五島さん
五島さん
夏場なんか、セメントでやや汚れた黒のTシャツに汗拭いたタオルを首にかけてますから。僕がオーナーだったら来て欲しくないですもん。

しかも僕、野菜食べないですから先輩に野菜だけあげるわけですよ。そうすると先輩もメンチカツひと切れくれて。そしたら僕もハンバーグひと切れ…。だから、小洒落たカフェの中で、おっさん2人が仲良くご飯をシェアしてるんですよ。もうね、このやりとりが本当に気持ち悪いんですよね。相当な覚悟が必要なんですよ。
エクストボーイ
そういう意味で、小汚い定食屋ってかなり気楽ですね。
五島さん
五島さん
全然気楽ですよ!作業着ってだけで、頼んでもないのにご飯スゲー盛られますからね。
エクストボーイ
そうした気楽に行けるお店が減っていってしまっているんですね。
五島さん
五島さん
洋食屋が小汚くなるまで営業してるってことは、それまで固定客がいるってことなので、不味くないんですよ。値段もそこそこ手頃だし。そういうところがなくなるとやっぱりショックですよね。
エクストボーイ
無くさないためのプロジェクトとかってお考えになったことはあるんですか?
五島さん
五島さん
結論、難しいなってことになりました。お客さんがくればいいのかって話かっていうと、そんなに簡単でもなくて。

例えば、メディアに取り上げられて一時的にお店が流行ったとしても、リピーターにならないのであれば、むしろ流行った時期に来づらくなっちゃった常連客まで足が遠のくかもしれないし。そうなると、お店の努力しかないなって。
エクストボーイ
今後ハンバーグや業界にはどうなっていってほしいですか。
五島さん
五島さん
ハンバーグ好きの人はもちろん増えてほしいですね。ただ、ハンバーグ会を3年くらいやってますが、最近毎日も食べられなくなってきて(笑)。

だからせめて月に1回でいいから食べてほしい。週1ならいけるっしょとは思うんですけど。こっちは週5、もっというと週13食ハンバーグなんてこともありましたから。基本1日1食でした。
エクストボーイ
最後に、ご自身のご活動はどうしていく予定ですか?
五島さん
五島さん
もう10年もやってると、こうしてやろうみたいな活力は昔ほど無いですね。ただ、面白いことはやりたいなって思いますね。

メディアとかだとなかなか表現しづらい、言いづらいことも出てきますから(笑)。興味のある人と直接会って、ディープな話をするっていうことをやりたいですね。

でもまぁ、今後発信活動をしなくなったとしても、ハンバーグはずっと食べてるんだと思います。
この記事をシェアする
五島 鉄平
ハンバーグ測量士
長崎県佐世保市出身、昭和56年3月28日生まれ。本業である測量の業務のかたわら、ランチをメインに各地の洋食店を巡る。webサイト「挽肉新聞」や自身のブログでのハンバーグ情報の発信や、メディア出演など、多方面に活動中。