くせ毛起業家小林 弥起

公務員志望だったくせ毛の学生は、世の中のくせ毛の劣等感を解消すべくフリーランスの道を選んだ

学生時代からファッションブログで発信活動を続け、現在はくせ毛特化型メディア『TEMPERmagazine』を運営する小林弥起さん。

今でこそ発信者として活躍されていますが、以前は自身がくせ毛コンプレックスに悩み、ネガティブな時代もあったそうです。

そんな彼がいかにして発信する側にまわったのか、いかにしてこの生き方を選んだのか。ご自身の話と今後の取り組みを伺ってきました。
イチノミヤ
イチノミヤ
普段はどのようなご活動をされているんでしょうか?
小林さん
小林さん
くせ毛特化型のWEBメディア『TEMPERmagazine』を運営したり、自分たちでくせ毛用のスタイリング剤を開発したりしています。
イチノミヤ
イチノミヤ
ふむふむ、まずはメディアについて伺いたいんですが、くせ毛特化型メディアってずいぶん尖ってますね。どんなものなんでしょうか?
小林さん
小林さん
いや、程度の差はあれ、なんだかんだ日本人の7割くらいはくせ毛なので、尖っているように見えて意外と広かったりするんです(笑)。
小林さん
小林さん
メディアとしては、美容師さんがくせ毛の悩みを解決する情報を発信して、読者がその情報に触れる中で、くせ毛との付き合い方を知り、自分にぴったりの美容師さんに出会える場所を目指して作っています。
イチノミヤ
イチノミヤ
なるほど、美容師さんとしては、集客ツールにもなってるんですね。
小林さん
小林さん
そうですね、美容師さんは自分の知識をアウトプットできて、かつ集客できるツールとして使ってもらっています。その意味ではメディアと言うよりマッチングサービスの色が結構強いですね。

読者にも有益ですし、僕はできるだけ多くの人に読まれるメディアに育てて、くせ毛の人に向けたこだわった自社製品を販売していければ、美容師さんも読者も僕も、三方良しになるかなと。
イチノミヤ
イチノミヤ
その自社製品というのが美容室BELOさんと開発した「BELOワックス」ですよね。これをつくることになった経緯も伺いたいのですが。

美容室BELOオーナーの島原さんです。(美容室BELO:HP

小林さん
小林さん
もともと僕がBELOさんのお客さんだったんです。その頃、自分でくせ毛のこと色々調べて、美容室20軒くらい転々としてて(笑)。たまたまBELOの島原さんにやってもらって以来、ずっと担当していただいてるんですけど。

当時大学1年くらいで、今とは別のブログをやっていたので、その中でBELOを紹介したんです。そしたらそのブログ経由で結構お客さんが来てくれたみたいで。
イチノミヤ
イチノミヤ
集客に一役買ったわけですね。
小林さん
小林さん
そこから懇意にしていただいて、「くせ毛用ワックス作らへん?」って話をいただいたんです。

くせ毛用ワックスってあんまりないんですよ。
イチノミヤ
イチノミヤ
そうなんですね。作ったのはいつ頃だったんですか?
小林さん
小林さん
作ったのは1年半前くらいで、売り出したのが2018年の6月頃でしたね。別にガチで売ろうって感じでもなかったんですけど、色々やっているうちに夢が広がってしまって(笑)。

今は新しいスタイリング剤を開発中です。

BELOプレミアムワックス

イチノミヤ
イチノミヤ
今こうしてヘアケア関係のお仕事をされているわけですが、このジャンルに進むことになったそもそものきっかけは何だったんでしょうか?
小林さん
小林さん
ちっちゃい頃から自分のくせ毛にコンプレックスを抱いていて。

ポジティブなものではないですけど、その頃から髪の毛に対する興味とか情熱があったんです。それで自然と突き詰めていきました。化学の教科書とか読んだりして(笑)。それが原点ですね。
イチノミヤ
イチノミヤ
なるほど。例えば、小林さん自身が美容師になる選択肢もあったのではと思ったのですが、今のような働き方になった背景を伺ってもよろしいですか?
小林さん
小林さん
あ〜、もともと僕は警察官になりたかったんですよ(笑)。結構カタい感じの職業を考えてたんです。
イチノミヤ
イチノミヤ
あ、そうなんですか!
小林さん
小林さん
いつだったか、ある友達が「会社作ったら面白そうやな」って言ってきたんですよ。それで初めて、会社作る人もおるんやなって思いが芽生えて。

そこから、月並みな発想ですが自己啓発本読んだり、なんでもいいから行動してみようと思い始めたんです(笑)。
小林さん
小林さん
ヘアケアみたいな分野の仕事には興味はあったんですけど、当時も今もそれに近い仕事はあっても、ぴったり「これだ!」と思えるものがなかったんです。

そうなると、自分でしなあかんよなぁと思うようになってきて、でも最初はお金がないんで、その中でできることが情報発信だったんです。
イチノミヤ
イチノミヤ
なるほど、それがブログに。
小林さん
小林さん
当時はアパレル店員としてバイトしていたので、ファッションなら髪と領域が近いから、やってるうちにどこかでリンクして来るかなって思いながら、まずはファッションブログを始めました。

それで大学三回生の時に1年間休学してやってみたら、結構手応えを感じたんです。
イチノミヤ
イチノミヤ
もうそこからフリーでやることを決めたんですか?
小林さん
小林さん
就活しないって決めてたらイケてるかもしれないですけど、僕は就活しました(笑)。
2社だけ受けて、ESで全部落ちたんですけどね。

で、もうエエわと思って、自分でやるっていう方向にしました。
イチノミヤ
イチノミヤ
なるほど(笑)。それでいよいよ自分の好きなことで生き始めるわけですね。
小林さん
小林さん
僕、くせ毛が好きなわけではないんですよ。だから、好きでやってるかっていうとちょっと違って。やらなあかんからやってるっていう感じです
小林さん
小林さん
あるとき、たまたまブログで書いたくせ毛の記事がすごいヒットしたんです。

自分がもともとくせ毛で悩んでて、勉強してある程度情報もあって、発信したら広まって、実際に人がいっぱい見に来て…。

この問題、俺が解決せなあかんのとちゃうかな?と感じ始めたんです(笑)。
イチノミヤ
イチノミヤ
使命感が芽生えてきたんですね。
小林さん
小林さん
だから、好きで発信してるというより、この問題に、自分の中で決着つけるまでは終われないみたいな思いで発信を続けてるんです。
イチノミヤ
イチノミヤ
コンプレックスが発信に、そして使命感に繋がっていったと。

今の『TEMPERmagazine』を立ち上げるより以前から、Facebookを中心にコミュニティづくりをしていますよね。どんなきっかけでコミュニティを始めたのか、教えていただいてもいいですか?
小林さん
小林さん
せっかく自分のブログを読んで集まってくれた人たちが、そのまま離脱しちゃうのも勿体無いなと思って、とりあえずFacebookグループを作ったんです。そしたら意外にもどんどん増えていって。

そのうち美容師さんがスレッドみたいなのを立てて、お悩み相談するとか自己紹介するとか、一部の人たちがグループ内でコミュニケーションを取り始めたんですよね。
小林さん
小林さん
ただ、実際に髪質を見てみないと、本当にその人に合った解決策を見つけることは難しいので、オンライン上のコミュニケーションでは解決できひんなと思って。

結局、信頼できる美容師さんと悩んでる人が二人三脚でやっていくことが一番いいかなと。
イチノミヤ
イチノミヤ
今のメディアにつながってきましたね。
小林さん
小林さん
信号機の数より多いなんて言われるくらい美容室があるのに、そこのマッチングができひんのおかしいと思って。
イチノミヤ
イチノミヤ
(そんなにあるのか!)
小林さん
小林さん
美容師さんって、ITリテラシーも高いわけではないし、そもそも時間を取ること自体が難しいので、自分で発信しづらいんですよね。腕がある美容師さんが露出できない。

発信してないけど、熱意のある美容師さんで、お客さんに向き合えるような方とマッチングできたらいいんじゃないかなと思って、手探りでマッチングサービスを作ろうと思って、色々と形を変えてたどり着いたのが今の『TEMPERmagazine』なんです。
イチノミヤ
イチノミヤ
なるほど〜。
小林さん
小林さん
100点の技術・情報を持ってる人を3人集めても、たった3人なのでくせ毛の悩みから救われる人が少ないじゃないですか。それよりも、70点くらいでも、ちゃんとお客さんに向き合うことができる美容師さんを全国各地で発掘する方が、くせ毛に悩む人をたくさんハッピーにできるかなと思って。
イチノミヤ
イチノミヤ
現在、発信する側・サービス作る側として活動されていますが、今後、こういうことやっていきたいとかってお考えはありますか?
小林さん
小林さん
まずは全国47都道府県の、くせ毛の扱いにおいて、信頼できてやる気のある美容師さんを発掘して、まとめて、メディアを大きくして、くせ毛に悩んでいる人にできるだけリーチしたいんです。それで、いい美容師さんと悩んでる人をマッチングさせたい。

最終的には、くせ毛に悩む人がゼロになればいいなと思ってます。できるかどうかはわからないですけど。
イチノミヤ
イチノミヤ
悩む人がゼロになる、それは壮大でワクワクしますね。
小林さん
小林さん
そうですね、やっぱりくせ毛自体は治らないので。好きになれなくても、劣等感を感じない程度に、「まぁいっか!」って思えるようになれればいいなと思いますね。

取材:イチノミヤ(@nomiyaDX)/ 文:のみち(@_nomichi_

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小林 弥起
くせ毛起業家
大阪府出身。大学在学中にファッションブログを立ち上げる。自身のコンプレックスでもあるくせ毛に関する記事のバズを機に、くせ毛で悩む人たちのコミュニティを作り上げ、現在はくせ毛特化型メディア『TEMPER magazine』にて、くせ毛に悩む人と信頼できる美容師とのマッチングを目指し活動中。