国際プリン協会会長プリン竜平

「MY LIFE IS PURIN !」プリンマンが掲げる人生のテーマ

今回のテーマは、ズバリ「プリン」です。

プリンマンにお話を伺いました。見た目は相当尖ってますが、プリン愛は本物です。 読めばみなさんのプリン像が変貌を遂げること請け合い。

何故プリンなのか?そこまでプリンにこだわる理由は?

キーワードは「お母さん」でした。
たつお
たつお
国際プリン協会会長とのことですが、一体どんなご活動を…?
プリンマン
プリンマン
47都道府県のご当地プリン開発やプリンの可能性の追求と普及、牧場と養鶏場の見学と研究、最近では「プリンフェス」を開催しました。
たつお
たつお
プリンフェス?
プリンマン
プリンマン
全国各地の人気プリン、今回は14品を、一挙に集めたプリンづくしのフェスです。僕も会場のキッチンで、地元の材料を使ったご当地プリンを作って販売したりしました。

あとは、世田谷区の奥沢駅前にプリン専門店を自身で開業すべく、12月から内装・外装大急ぎでやって、製造販売のオペレーションも整えて、1月の末にオープンできればと思って活動しています。
たつお
たつお
ご自身のお店も出されるんですね!
プリンマン
プリンマン
それと、2020年にオリンピックがありますけど、今ってご存知のように、スポーツ界ってドーピングとハラスメントが2大タブーですよね。普段の食事でうっかりドーピングなんて可能性もあるから、食事にとてもシビアだそうです。

その中で、プリンは卵と牛乳の良質なタンパク質やアミノ酸を含んでいて消化吸収も良いので、ナチュラルなエナジーフードとして注目されはじめ、それに関わるプロジェクトが動いています。
たつお
たつお
プリンがエナジーフードとは盲点でした。
プリンマン
プリンマン
「出汁入りプリン」つまり茶碗蒸しの開発プロジェクトもやっています。

プリンコンサルをする中で、いわゆるミシュランで星を獲得するような和食のお店の職人さんとの繋がりができて。
たつお
たつお
確かに茶碗蒸しも広義ではプリンと同じ…ですかね?
プリンマン
プリンマン
また、山形でワイナリーを設立しようと活動しているグループに所属しています。

僕がプリンをやる上で、生産者、農家さんとの繋がりが多いので、ワイナリーをやるにあたり、食べ物に詳しくて、魅力や良さを伝える役としてお声がけいただいて。
たつお
たつお
(ついにプリンから離れた。)ここまでプリンにのめり込んだきっかけも後ほど伺いたいのですが、
まずはプリンを仕事にされたきっかけから伺ってもよろしいですか。
プリンマン
プリンマン
最初は外資系の保険会社に6年ほど勤めて、辞めてからは飲食店中心のに店舗の内外装のプランナーとかの仕事を1人でやってました。1年半くらい。
たつお
たつお
もしかしてプリンまで結構遠回りしますね?
プリンマン
プリンマン
あとは昔から、ほとんど趣味でイベントの司会とかをよくやっていて。

あるイベントの参加者に洋菓子の専門学校の子がいたんです。将来の夢を聞いたら「プリンの専門店やりたいです」って。
たつお
たつお
と思ったら急展開でしたね。
プリンマン
プリンマン
僕は小学校卒業時の将来の夢がプリン屋さんでした。

だからそれでシンクロして、早速その子をスカウトして、2年半くらい全国のいろんなプリンを食べたり、仕入れたり、自分たちで作ったりしていたんです。7,000種類くらい。
たつお
たつお
アクションが早いですね。そしてとんでもない数…。
プリンマン
プリンマン
当時僕が1番好きだったあるお店のプリンを5段階評価の3において、それを超えるプリンを作ろうって目標でやってたんです。

それである時、試食イベントを開いて一般の方に食べ比べしてもらったんですよ。170人くらいに食べてもらって、2人くらいを除いてみんな僕たちのプリンの方が美味しいと言ってくれたんですよ。これだったらいけるなと思いました。
たつお
たつお
圧勝じゃないですか。
プリンマン
プリンマン
ただ、本当なら商品名を明かさずにAとBどっちが美味しいってやるんでしょうけど、熱入りすぎて「こっちが僕たちが作ったやつ」って先に言っちゃってたので、お客さんはやりづらかったかもしれない(笑)。

とはいえ、都合のいい勘違いがあったから一歩踏み出せたので。
たつお
たつお
しかもオチ付き。良い勘違いでしたね(笑)。
プリンマン
プリンマン
しかし「洋菓子屋」ばかりで「プリン専門店」という形はそもそも少なくて。パティシエの方々に何故なのか聞いてみたんですよ。

そしたら「プリンは作り方が簡単だから、濱口さん(プリンマン)がいい材料で作ったら、僕より濱口さんの方が美味しくできちゃうよ」って言われたんです。

要は、腕じゃなくて材料だから、腕のある人はわざわざやらないと。
たつお
たつお
そうなんだ。
プリンマン
プリンマン
ということは、いい材料を見つけられたら、一流のパティシエよりも美味しいプリンが作れるんだと思って、それから養鶏場とか牧場をめぐるようになったんです。

そこで寂しい現実をまざまざと知って。
たつお
たつお
寂しい現実ですか?
プリンマン
プリンマン
日本の養鶏や酪農って、世界的な視点から見ると家畜たちの幸せレベルがすごく低いんですよ。牛や鶏の幸せを考えられていない。

一生を狭いケージの中で過ごしたり、縄に繋がれたままだったり。鶏も牛も、ペットとして飼えば寿命は10年以上なのに天寿を全うせず数年で屠畜されちゃうっていう生々しい現場があるんです。
たつお
たつお
なるほど…。
プリンマン
プリンマン
ささやかだけど、僕が作るプリンで、牛や鶏の幸せをちゃんと考えられている人たちの力に少しでもなれたらな、プリンで表現できるようになればなと思ってどんどん材料にこだわるようになっていったんです。
たつお
たつお
材料にこだわった「究極のプリン」作り、やられてますよね。
プリンマン
プリンマン
プリンの材料にこだわっている人たちってたくさんいるんですけど、あくまで自分の住んでいる地域の中で1番いい牛乳いい卵を探すっていうスタンスなんですよ。
たつお
たつお
ということはつまり、プリンマンのプリンは…
プリンマン
プリンマン
僕は全国の農家を見てきてますから、せっかくなら日本一の牛乳と卵で作っちゃおうと思って。だから、今回僕が作ろうとしてるプリンほど素材にこだわっているプリンは日本には存在し得ないと思ってます(笑)。

ただ、弱点というか難しい点があって。いい材料を使えば美味しくなるとは限らないんですよ。
たつお
たつお
いい材料を使う=美味しいではないんですか?
プリンマン
プリンマン
平飼いの有精卵や自然放牧のノンホモ牛乳やてんさい糖などのいい材料を駆使しても、食べた人の誰もが美味しくて驚くような味には中々届かないと思っています。もちろん、目指し続けますけどね。

プリンって卵と牛乳と砂糖だから、味の幅は狭くて、基本的にみなさんの想像の範囲内の味だから、お客さんがのけぞったりするほどの味にはなかなかしづらい。でも材料自体は、お客さんの気持ちに留まるくらいの材料は揃えているから。そこをどう表現するかが課題です。
たつお
たつお
試作を重ねているところなんですね。
プリンマン
プリンマン
完成はしてますけど、食べるだけではなかなか伝わりづらいです。

でも、お世辞無しのシビアな人たちから「優しい気持ちになれる」とか「混ざり気のないすっきりした味」という感想をいただけているので、それをヒントに膨らませられたらなと思います。
たつお
たつお
しかし、実現したことがすごいですね。小学生の頃の夢なんて大抵は挫折するか変わっちゃうような…。
プリンマン
プリンマン
いつになったらプリン屋さんやりたいとか明確には思ってなかったんです。好きなだけで。
たつお
たつお
そうだったんですか。
プリンマン
プリンマン
職や仕事って、ショップ店員とかビルの清掃とか、サラリーマンとか色々あるけど、好き嫌い、上手い下手は別にして、それを選べばほぼ誰でもできますよね。

限られた人にしかできない仕事ってめっちゃ少ないんですよね。
たつお
たつお
言われてみればそうですよね。
プリンマン
プリンマン
自分を成長させてくれる、ワクワクさせてくれるメンバーと働いてれば、未経験でも、下手でもとても楽しいと思うんです。

憧れてやっとなれた職業なのに、周りはネガティブ、社長もお金のことしか考えてない、みたいな状況だったら嫌になるでしょ?
僕は職業選ぶ時、一緒に働く人で決めてたから、職種にこだわりが全然無かったんですよ。
たつお
たつお
先ほどの専門学生との出会いがプリン屋さんのきっかけになったんですね。
プリンマン
プリンマン
ある時、内装屋の仕事の時、下校時間に現場の前を女子高生がたくさん通ったんですよ。クレープ屋さんやプリン屋さんとか出したら流行るかもなんて雑談してて。仕事である程度店舗の知識も得たし、できそうだなと。

その直後にさっきのプリン専門店をやりたい女の子と出会って。
たつお
たつお
運と縁とタイミングが見事に合いましたね…。
晴れて好きを仕事にしたわけですが、難しいこともあるのでは?
プリンマン
プリンマン
好きなことで収入を得られるようになっちゃうと、辛くはないけど、辞めるという選択肢が無くなっちゃう。
それを感じた時に、僕は「MY LIFE IS PURIN」をテーマにしたんです。
たつお
たつお
プリン人生…。しかし何故そこまでプリンに?
プリンマン
プリンマン
僕の生い立ちに由来するんですけど。色々な理由で高校入るまでずっといじめられてたんですよ。それで、他の人と同じことをしてはいけない、できないと思ってたから、みんながやりたがるものに興味が無かったんです。

だから逆にみんながあんまりやらないことに興味を持ったんだと思います。
たつお
たつお
自然とニッチな方向に。
プリンマン
プリンマン
あとは、6歳の頃に風邪引いて家で寝込んでた時に、母が食べさせてくれたプリンが鮮烈で、その時からずっとプリン好きなんですよね。
たつお
たつお
なるほど、その2つの要因がプリンへの偏愛に昇華したんですね。
プリンマン
プリンマン
僕は母子家庭で、6歳まで一緒に住めなかったとか、そんな母のプリンが美味しかったっていうのもあって、母に対してすごく愛情が強いんです。頻繁に会ったり連絡とることはないけど。ただ、お互いに唯一の母と子なので、根っこではお互い大切だと思えていて。

母がきっかけでプリン好きになり、仕事にしているから、とにかく母に、僕を産んで育てて良かったと、物心両面からそう思ってもらえる環境を作りたいんです。
たつお
たつお
プリンの素晴らしさを周りに伝える以前にそんな思いがあったんですね。
プリンマン
プリンマン
もちろん47都道府県のご当地プリンを作りたいとか、世界各国のプリンを集めたいとか、海外行っていろんなプリンを作りたいとかって考えはあるんだけど、到達点としては、母に良かったと言ってもらいたいと思っているところが偏愛だと思ってます。
たつお
たつお
そこに偏愛のルーツがあるんですね。
プリンマン
プリンマン
また、鶏の卵も牛乳もどっちもお母さんの恵みだし。どっちもお母さんの情熱というか、命をもらって出来ているから、プリンのことは「いのちのお菓子」だと思ってる。
たつお
たつお
「いのちのお菓子」ですか。
プリンマン
プリンマン
聞き慣れない響きかもしれないけど、自分の中では結構深い意味合いがあって。プリンを作ることが日々母への感謝の証かもしれないし、いい卵や牛乳を探すこともそこに繋がっている気はします。

プリンに対する好きっていう思いは母親に対しての思いに直結してるから、すごく正直な気持ちでいられます。
たつお
たつお
その思いもあって、プリンを続けるモチベーションになっているんですね。
プリンマン
プリンマン
続ける中で壁にぶち当たったりして、それでも好きを貫くっていうのは、1人だけだと正直厳しい時もあります。

だけど、好きって言っちゃってると、小さな成功体験とか、周りから盛り上げてもらったりすることで気持ちが強くなっていく部分もあるし、結構意地で言ってる時もあるよね(笑)。「MY LIFE IS PURIN !」て言っちゃってるし。
たつお
たつお
もう後には引けないと(笑)。
それでは最後に、そんなプリン人生で今後仕掛けていくイベントがありましたら教えてください。
プリンマン
プリンマン
滝川クリステルさんが「おもてなし」をやった2013年に思いついて構想しはじめた「プリンピック」をやろうと思っています。
たつお
たつお
プリンピック?
プリンマン
プリンマン
僕らの知っている国にはだいたいプリンやプリンに似た食べ物があるんですよ。

それを食べてプリンの世界旅行をしたり、日本中のいいプリンを集めたプリンデパートの展開やレシピコンテスト、メーカーさんとのタイアップで利きプリン大会とかをやろうと考えています。
たつお
たつお
どこもかしこもプリンだ。
プリンマン
プリンマン
プリンだけだとデザートばかりなので、茶碗蒸しや卵料理や牛乳料理の飲食ブースもつくるつもりです。

それで、牛乳と卵にフォーカスして、酪農と養鶏の悲しい現状と未来をプリンピックっていうカジュアルなイベントで優しく伝えられたらいいなと思っています。
たつお
たつお
大きなイベントになりそうですね。続報をお待ちしてます!

取材・文:のみちたつお(@_nomichi_

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プリン竜平
国際プリン協会会長
宮城県仙台市出身、1972年生まれ。6歳の時に食べた母のプリンに感動して以来のプリン好き。「いいプリン」を伝えるため、全国の農家をまわり、日本一の素材でのプリン作りや、プリン専門のコンサルタントとして精力的に活動中。現在、自身の店舗開業やプリンピックに向け準備中。